見た目が美しく、かっこ良いだけでなく、酒呑みに愛用されることを目的に制作された実用の酒杯
毎年、干支にちなんだ新作を作る12年プロジェクトが始動!
令和六年(2024年)は辰年
(甲辰 きのえたつ)
前回の甲辰は1964年、前々回は1904年です。
1904年は日露戦争の開戦の年。翌1905年まで続き、
1905年5月27日・28日の2日間にわたって激しい海戦を勝ち抜き、
バルチック艦隊の19隻を撃沈、7隻を捕獲または抑留し、同艦隊を壊滅させました。
120年前のこの海戦で敗れていたら、今の日本がなかったのは間違いないです。
1964年は東京オリンピック、東海道新幹線など、
日本の破竹の勢いを象徴したプロジェクトが成功しました。
そう考えると、甲辰の年は凄い出来事が起きる年と言っても過言ではないです。
2024年は凄い年になるでしょう。
当社では建設中の生涯現役の館が竣工という凄いイベントがあります。
私はワクワク連続の時代を創っていきたいと考えています。
こんな新しいプロジェクトも本格化します!本当に癒されます!
(株)食文化 代表 萩原章史
『降臨神龍』デザインコンセプト
天に昇り雲を呼び雷雨や風を起こし、天候を司る霊獣の一つである龍。
その姿から上昇運と立身出世をかなえる神として古代から崇められて来ました。
また荒れ狂う川や海、暴風、嵐を及ぼす凄まじい力は恐ろしいながらも魔物を除ける 厄除けの神としての姿があります。
そうした龍の姿を思い描きながら、
杯に浮かんだ雲が動きだし渦を巻き
その雲間から姿を現した龍が手元に降りて来る。
というイメージを墨絵そのままに濃淡を生かして表現しています。
大倉陶園の白磁の白さを生かして絵の質を豊かにし、手にしたときの軽やかさ口当たりは持つ人に満足感を持っていただきたい。
そして何か心が動いてくる。と言っていただけるようなものを届けたいという思いでおります。
大倉陶園デザイナー 濱島俊司
大倉陶園の創業者の大倉和親は、実用食器の主眼を四つあげています。
一、美観であること(装飾物ではない)
二、清浄なこと(汚れっぽくてはいけない)
三、使い途にあっていること(日常生活に役立てば、必ず喜ばれる)
四、堅固なこと(強くなければいけない)
この基本に照らし合わせると、私の主眼はこうなります。
一、美しくなければいけない。それも実際に使える酒杯として。
二、地はもちろん白磁、様々な飲み物を楽しめる清廉な白が良い。
三、酔っぱらいに付き合っても飽きられない、そして酔わせてくれる酒杯。
四、倒れ難い。仮に倒れたり、テーブル上で落としたくらいでは割れにくい酒杯。
自他ともに認める酒飲みの私としては、日常的に使える酒杯が欲しいのであって、儀礼的な用途の酒杯は要らないのです。
先ず、酔っぱらいは手元が危うくなります。だから、酒杯の安定感は重要です。
酒杯をテーブルに置いている時の安定感
酒杯を持っている指や手のひらとの相性というか、しっくり感
この2つの安定感と美しさを両立し、さらに、酒呑みにとって器に入る酒量にこだわります。酒杯であるから、すぐに飲み干し、何度も注がないとならない小容量の酒杯は、酒呑みの性で使いたくないです。
結局、今回の酒杯は70ccです。こぼれない感じで注いで三杯飲むと約一合です。七〜八杯で『こなから※四分の一升』です。
毎日の晩酌であれば、十杯はちょっと飲み過ぎ!そんな酒杯です。
設計して石膏で型を作り、手に持った感覚などを微調整していく地道な作業
本当の酒呑みのための理想の酒杯を求めて、試行錯誤を繰り返す
すべてが職人の
手作りです
大倉陶園は1919年、大倉孫兵衛、和親親子により創業されました。
「良きが上にも良き物をつくりて」という創業の理念は、現在に至るまで受け継がれ、私共の社是となっております。
今回ご紹介いたします酒杯も創業者の世界最高級の磁器を追及するという理念のもと制作させて頂きました。この酒杯を制作するにあたり、食文化様における理念や姿勢は私共と共通すると認識させていただいており、この作品を皆様にご紹介出来る機会を得ました事を心より感謝申し上げます。
株式会社 大倉陶園
流し込み成形
排泥後、すぐに回転させてムラを防ぐ。その後、一定時間乾燥させる。
カツラ(余分な部分)を切り落とす
縁を整え、厚さを確認
流乾燥後の成形の仕上げ。バリを取り、縁を薄く綺麗に仕上げる。
全体を滑らかに整える。
再度、縁の厚さを確認
底を滑らかに整える。
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