フランス ロワール地方
400年続く胡桃オイル工房の逸品
Moulin de Pesselieres
クルミオイル 日本初上陸
フランス ジャローニュ村には
ルイ14世時代から続く
胡桃オイル工房がある
フランスの小さな村のいい匂いのする花や草木に溢れた家々の一角に搾油工房「Moulin de Pesselieres(ムーラン・ドゥ・ペスリエール)」はある。
開け放たれた奥には、直径2mもあるどっしりとした石臼があり、巨大な入りのローラーがゴリッゴリッと鈍い音を立てて、ゆっくりと回っている。
壁に掛かった角が取れて丸くなった櫂棒、飴色に染まった箒、赤々と燃える薪ストーブの上の艶やかな鋳物の鍋。それらすべてが長い年月に磨かれて、柔らかな陽の光を浴びて輝いている。
フランス・ロワール地方。ワインで名高いサンセールに近いジャローニュ村は、昔から胡桃の名産地として知られている。フランス人にとって胡桃オイルは、香り高いエッセンシャルオイル。その一滴で葉っぱのサラダが、川魚が、王様の食事に変わる。
2014年秋に工房を引き継いだ
ヨアヒム・ザイツさん
ルイ14世治世の頃からこの村で代々搾油業を営んできたミルリュウ家の当主、ガイ・ミルリュウ氏と妹のアイリーさんから工房を譲り受け、ガイ氏の指導のもとに昔ながらの上質なオイル作りに精を出している。
400年前から変わらない
伝統製法
まずは、手作業で殻を割って、実を取り出す。胡桃は1ヶ月から6週間乾燥させたもの。とりたては苦みが強く、ちゃんと乾燥させないと甘みが出ないのだ。それを石臼で優しく圧砕。27kgを2回に分けて、ペースト状になるまでゆっくりと磨り潰す。400年近くも使われてきたローラー部分の石は、その間に半分に減ってしまい、2008年に新しい石に変えた。4tもの石が半分以下にすり減る星霜に気が遠くなる。電動の歯車は、その昔は馬を使って動かしていたという。
加えるのは少量の水のみ
リズミカルに回る石が胡桃を圧砕し、ある程度細かくなってきたら、少量の水を加える。これは焦げないようにするためと、香りを引き出すため。ミキサーでもペースト状にすることはできるが、香りがぜんぜん違う。甘くフルーティーでバランスのいい味わいにするためには石臼が一番なのだ。
搾油に最適な状態になったペーストを綺麗にすくい、薪ストーブに設けられた平鍋に移し、ゆっくりと温めていく。この火加減が職人の腕の見せ所だ。
添加物・防腐剤も一切不使用
純粋無垢なヴァージンオイル
が完成
櫂棒で混ぜること30〜40分。香りが増してややパウダー状になり、表面にじんわりと油が浮かんできたらそろそろ完成だ。すぐに布袋に移し、これまた年代物のプレス機にかけて、不純物が出ないようにゆっくりオイルを抽出する。
そうして流れ出てきた黄金色の一滴の芳しいこと、香り高いこと。搾りたての胡桃オイルは、添加物も防腐剤も一切なし。純粋無垢なヴァージンオイルだ。
「すごい胡桃オイル」 文 瀬川慧氏より
文章の一部を引用しております
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