生ハムの最高峰
ハモン・
イベリコべジョータを
0.5ミリの極薄
スライスにしました!
スペインのイベリコ豚生産者の
銘家ブラスケスが選び抜いた
イベリコ豚の最高ランクであるベジョータを
36ヶ月超もの長期熟成をした特別な生ハムの真髄をお楽しみいただきます。
ハモンイベリコベジョータは、スペインの食べる芸術とも称されるほどの、世界中にその名が知れ渡る生ハムのひとつです。
通常の生ハムスライスは0.7〜0.9ミリが一般的ですが、上質な脂身の多いイベリコ豚ベジョータの生ハムを加工度上限の0.5ミリスライスにすることで、脂身の融点の低さから口の中ですっと溶けていくような食感と、一気に鼻まで抜けていく熟成の香りを楽しむことができます。
赤身の中に綺麗にサシの入った肉質は、高品質なイベリコ豚の証。
長期熟成により旨味が凝縮された赤身は、まるで本枯節のような奥深く複雑な味と旨み。芳醇で凝縮された旨味が口から鼻まで一気に広がっていき、余韻も長く残ります。
36か月以上の
長期熟成により芳醇に
芳醇な熟成香がより引き立ち、まるでチーズにも思えるような風味が一気に鼻から抜けていき後から広がる旨み。長期熟成によって得られる、豊富なオレイン酸が旨味を強くさせ、熟成の過程で得られる複雑な風味と香りが広がります。
伝統製法が守られている
ハモン・イベリコベジョータ
スペインの生ハムは、白豚を原料に作るハモンセラーノと黒豚(イベリコ豚)で作るハモンイベリコの2つに大きく分けられ、日常的に食卓で食べられるハモンセラーノに比べてイベリコ豚を使うハモンイベリコは生産量も少なく、熟成期間も長くなります。
10〜15キロほどある後ろ脚だけが生ハムの原料として使われ、自然の海塩のみで塩漬けされます。塩漬けの長さは気候の異なる地で様々で、職人の塩梅によります。
塩蔵後に40〜60日間、摂氏2〜6℃・湿度80〜90%の環境下で保管した後、自然乾燥室では半年から1年、肉の水分を抜き熟成に向けた準備を行います。水分が抜けると同時に上質な脂も滴り落ちていきます。
日の光などが入らない庫内で最終の熟成段階へ進みます。カビを適度に落としたり、表面にイベリコ豚のラードを塗って乾燥を防いだりと日々手間暇かけて熟成され、ハム内部の香りや品質がクリアできると、ハモンイベリコの完成です。
ブラスケスの職人によって
特に高品質な豚が選ばれます。
イベリコ豚はスペイン西部地方のみに生息する、イベリア種というスペイン原産の豚です。イベリコ豚は遺伝的に成長が遅いため飼育には通常の豚の何倍もの時間を費やします。さらに、野生に近い品種であることから自然放牧で育てられ、自ら上質などんぐりを食べて太っていくため豚は人工的に肥育するよりも健康そのものです。
秋からの約4ヶ月間にもわたる放牧によって、丸々と成長したイベリコ豚ベジョータの後ろ脚から、ブラスケスの職人によって特に高品質なもののみが厳選され、生ハムの生産に使われます。
最高ランクのベジョータは
イベリコ豚の全生産量の
僅か5%程度です。
イベリコ豚はスペイン政府から発令された基準で許可された飼料、牧草、自然の餌のみで育てられた後、「モンタネラ(放牧)」という肥育期間に入ります。この期間は「デエサ」と呼ばれる地中海森林地帯の広大なコルク樫の原生林に放牧され、自由に走り回り、一日約10kgものドングリを餌として食べて体重を増やします。オレイン酸を豊富に含むドングリや、牧草、球根植物、草の根を食べ、充分に運動することで、半年間に体重を50kg以上も増やします。
このようにストレスを与えないよう、自由に育てることで、他に類を見ない優れた味と香り、舌触りを作り出しているのです。こうして手間暇かけて育てられたイベリコ豚は、肥育方法によってランクが分けられ、最高ランクのベジョータはイベリコ豚の全生産量の僅か5%程度です。
4代にわたるイベリコ豚の
銘家「ブラスケス家」
1932年創業のブラスケス社は、イベリコ豚の品質を決定づける、血統・環境・餌の全てを自社で管理するスペインでも貴重な存在。琵琶湖の半分ほどの広さを誇る300平方キロ以上の広大な土地で、徹底的なトレサビリティと品質管理を担保し、年間10万頭のイベリコ豚を飼育しています。12ヶ月から14ヶ月の給餌期間を経て、放牧に適した個体を選抜し、コルク樫などが生える牧草地に放ちます。
イベリコ豚の群れはドングリなどを大量に食べ、丘陵を走り回り、最高の肉質に仕上がります。16ヶ月ほどの飼育期間は豚としては極めて長く、190キロほどに成長したイベリコ豚の最高ランクがベジョータ。ブラスケス社でもベジョータと認められる個体は5%ほど。まさに、イベリコ豚の頂点に立つ個体です。
生ハムのことを知り尽くしたプロが極限の0.5ミリスライスを実現 株式会社FISの自社工場で丁寧に加工されています。
株式会社FISはフランス・イタリア・スペインそれぞれの国で存在する美食を厳選して仕入れ、プロの料理人向けに食材を卸しています。同時に食への探求心も計り知れず、自社に生ハムのスライス工場を新設しました。
生ハム原木がチルドで届くとまずは皮を落とし、イベリコ豚特有の豊富な脂身を何ミリ残すかも重要なポイントです。多すぎると酸化したような味わいが強くなってしまったり、少なすぎると上質な脂身の甘みなどが味わえないためまさに職人技。一般的なスライサーよりも精度の高い機械で極薄にスライスされた生ハムは1枚ずつシートに乗り、手作業で丁寧に重ねられて真空されます。
手切りや一般的な生ハムスライスでは味わうことが出来ない、 独特の食感を追求
ただ生ハムをスライスするだけでは意味がないと、独自のスライス方法を確立したのが極薄の0.5ミリスライスでした。機械に通り切らない部分はキューブ状に手切りも行っており、スライスとは異なる食感と風味もお楽しみいただけます。
文・田中利佳(食文化)
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