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9世紀にバイキングが持ち込んだ古代種
世界でも最も古く
純粋な羊の品種
アイスランドラム
寒さに強く、頑丈な体と
免疫システムを持つタフな羊
西暦870年頃から、バイキング(ノルマン人)による
アイスランドの開拓が始まり、一緒に島に持ち込んだ羊の子孫である。
アイスランディックシープと呼ばれ、
他の種との交雑がされずに現代まで残った、世界で最も古く純粋な羊の品種のひとつだ。(学術的に認定されている)
アイスランドは冬も温暖な西岸海洋性気候。夏は涼しく冬は穏やかな気温で、羊が多く生息する山岳地帯は年間を通して涼しく降雨量も多い。農地はわずか0.07%、森林は1%、果樹などの園地などはないが、永年放牧地は23%。湿気が多く涼しい気候であるため穀物は育たず、羊にも穀物を与えていない。約2千の農家(ほとんど家族経営)が存在し、春先の出産ラッシュ時には、羊の数がおよそ50万頭を超え、この国の人口を超えるという。
古代から脈々と子孫を残し、湿気が多く冷涼な気候を生き抜いてきたアイスランディックシープはタフであり、頑丈な体と免疫システムを持つ。繁殖力が高く双子、時には三つ子を生む。またユニーク模様のウールにも評価が集まる。 白、黒、灰色、茶色、など豊かな色合いだ。これは19世紀以降に改良された他の多くの羊の種とは明らかな違いである。
健康的な羊が育つ条件が
揃っている
アイスランドの羊はとても健康的なのも魅力だ。 この国では成長ホルモンの使用は禁止され、抗生物質の使用も厳しい規制がかかっている。 遺伝子組換え飼料も使わず、アイスランドの人々によって手厚く守られている。 そもそも寒冷な気候、澄んだ空気、綺麗で豊かな山水に恵まれ、 疫病や害虫の影響もなく、殺虫剤や除草剤の使用も必要ない。 生きた動物の輸入を禁止していることもあり、動物の病気なども一切発生しない。 さらに、フリーレンジ(放し飼い)だ。 5月に産まれた仔羊は数週間後には安全で美しい大自然に放たれ、 海辺から山までの至るところを自由に移動し、氷河を源とするきれいで豊かな水を飲み、野生植物(苔、スゲ、ヤナギ、ハマカンザシ、シレネ、アカウリス)やベリーなどの野生植物を食べてのびのびと育つ。
9月・10月にだけ行われる屠畜、
月齢4〜5ヵ月の柔らかな肉質
秋になると羊飼い達は馬に乗り、牧羊犬を連れて羊を集めに行く。彼らは山の至るところに建てられている山小屋に宿泊しながら1週間ほどかけて羊を集めて回る。耳標で飼い主を識別し、羊を仕分けながら囲いに入れる。年に一度の盛大なイベントだ。最終日には羊飼い以外の人々も集まり、盛大な祝賀会が開かれる。アイスランド人が大切にしている伝統行事だ。
豪州やニュージーランドが概ね4〜10ヶ月齢で屠畜されているものと比べると、
アイスランドラムは平均屠畜は4〜5か月齢(平均枝肉重量16kg)と非常に若い時期に屠殺される。
柔らかく、脂身は少ない。繊細かつ上品で臭みはほとんどない良質な赤身が特徴。しかもオメガ3脂肪酸と鉄分が多く含まれ栄養価も高い。アイスランド産は日本の総輸入量の約2%ほどしか取引されていない。ラム好きにはたまらない希少性と品質を是非。
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